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「にしても、霧が濃くなってきやがったな」
レオリオも気付いたのか、先を目を凝らして見つめる。
「これじゃあ、置いて行かれるな。少しペースを上げたほうがいいかもしれないな」
クラピカはレオリオを気遣いながら、少しだけペースを上げた。
「おい、ゴン、名前。44番には気をつけろよ。あいつこの霧に乗じて何かしてくるだろうから」
キルアはヒソカを見て、私とゴンに忠告した。
やっぱり分かるか。
流石は裏の人間だ。
「どうして分かるの?」
「あいつと俺が同じだからだよ」
同じ、か。
私はヒソカもキルアも考え方が違うんだから、同じじゃないと思うんだけど。
だから、そんなに悲しそうな顔しないで欲しいんだけどな…。
『キルア…、キルアはやっぱり優しいよ。そういうとこ、凄く好きだよ。ありがとう、心配してくれて』
フワリ、と微笑みかける。
気の利いた台詞なんか、私が言える立場じゃないから、私の気持ちを伝えよう。
「名前…。お前、恥ずかしい奴」
キルアは少し照れ臭そうに笑った。
「え〜、名前、俺は?」
『ゴンの真っ直ぐで仲間想いなところがたまに眩しく感じるけど、そんなところが好きだよ』
そういうとゴンは嬉しそうに笑った。
「俺もね、名前の笑顔とか、キルアの笑顔が大好きだよ!」
「…お前ら、二人ともほんと恥ずかしい奴//」
仲間《クラピカもレオリオも皆好き!》
〈私もだよ。な、キルア〉
〈な、何で俺に振るんだよ//〉
〈あれ〜?キルア顔赤いよ?〉
〈お、ほんとだ。なんだぁ〜?お前照れてんのか〜?〉
〈違げぇ!!〉
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