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最後の馬鹿発言に、カチンときたのか、試合開始の合図と共に、名前はビスマルクの背後へと一瞬で近づく。


「…………っ!!」


ビスマルクはそれに気づき、間一髪で避けるも、名前の蹴りがビスマルクの頬を薄く切った。


たらりと流れる血がビスマルクの頬を伝ってリング上に落ちる。


名前はその光景を顔を顰て見ていた。


『……やっぱり血の色は嫌い。赤黒くて、汚いよ』


「お嬢さんは殺し屋なのに、血が嫌いなのか?」


『嫌いよ、大嫌い』


名前は先程よりも速いスピードでビスマルクとの距離を詰める。


そして、反応出来ないビスマルクの鳩尾に拳を減り込ませる。


キシリと骨の軋む音が聞こえてきそうなほど重い一撃。


吐血しながら床に叩きつけられたビスマルクは、名前をニヤニヤとしながら見る。


「さすが、素晴らしいスピードと攻撃だな。しかし、先程は油断したまで」


そう言うや否や、ビスマルクは名前の背後に回りキリキリと首を絞める。
 

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