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試合会場に着いた。


早速席に着いてリングを見下ろすと、名前が丁度リング上へ。


名前は今のところ負けなしで、あと2勝すればフロアマスターと闘う権利が与えられるらしい。


「可愛い容姿からは想像出来ない強さ!そして動きの可憐さ!今注目の名前選手です!!噂では、同じく200階のヒソカ選手の恋人だとか…」


『違いますっ!!』


実況のオネエサンの言葉を訂正した名前の顔はほんのり赤い。


それにイライラするが、ぐっと我慢しながら名前を見続ける。


ついでに言うと、ヒソカが言っていた通り名前は人気なようで、会場内には人が溢れかえっていた。


周りは男ばかりかと思えば、女もそれなりにいる。


全員、名前のファンだとかで闘技場の闘士でない人もいるんだとか。


野太い声援に混じる黄色い悲鳴じみた声援がかなりミスマッチだ。


名前本人は軽く顔を引き攣らせてはいるものの、にこやかに声援に応えている。


「随分と余裕だな。他の奴がどうだったのかは知らないが、俺は負けるつもりはないよ、お嬢さん」
 

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