3

 
備え付けのキッチンで洗い物を終えた私は、手伝ってくれた二人と一緒にソファーに向かい合って座った。


『そういえばさ、二人は何で私のところに来たの?何か用事だった?』


今更とも言える疑問を二人に問い掛けると、二人も今思い出したのか、あっという顔をしている。


「名前さ、カーテン閉めきってるのって、やっぱり高いところ嫌いだからなのか?」


キルアが窓のカーテンを指して言う。


私の部屋は常にカーテンが閉まっていて、人工的な光が明々と照らしている。


『うん。今のところ、窓が部屋くらいにしかないから平気なんだけどね』


まあ、実際よくここが高い場所だって忘れてるし。


思い出したら怖くなるんだけど、窓が少ないのがせめてもの救いかな。


あんまり思い出さないし、それに私の身長だと窓が高くてほとんど見えないからね。


『………で?本題はそれじゃないでしょ?』


キルアの隣でそわそわしているゴンを見て、分かりやすいなあとクスリと笑う。


ゴンはずいっと顔を私に近づけて、興奮気味に口を開いた。
 

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