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私もヒソカも50階から挑戦できるから50階からだ。
私の初戦は受付を済ませた次の日。
多分、私のことを弱いガキとでも思っているんだろう。
「今日が初戦だね◆」
『うん。…弱いよね、相手の人』
相手である人の前にあった戦いをテレビで見たところ、強そうには見えない。
念も使えないようなので、私が勝つことは明らかだ。
『でも、私あの人に見下されてるんだよね?…潰しちゃおっかな』
あんな奴に見下されてるなんて、腹立つ。
無表情に笑った私を見て、ヒソカがニヤリと含み笑いをした。
手に持っていたスプーンをぐにゃりと曲げる。
少しだけイライラが治まった気がする。
数時間後に行われた初戦の相手は一撃で戦闘不能にしてやった。
怒りをこめた一撃は、念を使っていないにも関わらず相当強かったようで壁に減り込んだ。
顔面から突っ込んだ相手を見て、少し悪かったかなと思ったけど、これで私を見下す弱い相手は出て来ないだろう。
そう思うと機嫌が少し回復した。
「お疲れ様◆機嫌、治ったようだね◆」
『うん!楽しかった!!』
ふふふ、と機嫌良く笑うとヒソカが私の頭を撫でた。
その顔は私と同じで楽しそうだ。
初戦にて、〈(やっぱり名前は一番美味しそうな青い果実だ◆)〉
〈キ、キルア!!ヒソカがいたよ!!〉
〈マジ!?何とも無かったのかよ!?え、つーか名前は?何にも連絡ないよな?〉
〈う、うん。名前と一緒じゃないのかな?〉
〈ゴン、明日確かめに行くぞ!!〉
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