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目的の内の一人だったイルミのことをクロロに尋ねることを忘れていたと気づいたのは、アジトを出た後だった。


ヒソカに控えめに尋ねると、ヒソカは親切にもイルミと連絡をとってくれる。


「やあ、イルミかい?…いや、僕が用があるんじゃなくて、用があるのは名前のほう。……さあ、君に遠慮してたんじゃない?」


イルミが何故ヒソカから連絡を受けたのか疑問を抱き、更に私が直接連絡しなかったことにも疑問を抱いたようだ。


直接連絡しなかったのはヒソカの言うとおり、仕事中なら邪魔かと思ってあえてしなかった。


実際その心配はいらなかったみたいだけど。


はい、と携帯を差し出されて怖ず怖ずと受話器を耳に当てる。


『もしもし、イルミ…?』


「うん。どうしたの、名前。何かあった?」


『いや、たいしたことじゃないんだけど、一言お礼を言っておきたくて』


「ああ、何だそんなこと?気にしなくていいのに。それにあくまで俺は名前の友人だからね。それくらいの協力はするよ」


『…うん!ありがとう、イルミ!』


普段はビジネスとしてしか他人に協力したりしないイルミの言葉は、すっごく嬉しかった。


私を友人として見てくれている。


私はイルミに今いる場所なども含めて伝えた。


「気をつけてね。高いところ、嫌いでしょ?」


『あはは…。頑張るよ』


イルミがまた仕事があるらしく、電話は直ぐに終えた。
 

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