3

 
目を開けるとフカフカのベッドで寝ていた。


くるりと寝返りをうつと、額がヒソカの胸板に当たる。


もぞもぞと動いてヒソカに擦り寄ると、ヒソカがクツクツと笑った。


『起きてたんだ。…ねぇ、ここどこ?』


長い睫毛が朝日を反射していて綺麗…。


じっ、とヒソカを見つめていると更にヒソカが笑った。


「ヨークシンにあるホテルだよ◆」


部屋を見回すと、高級ホテルであることが分かる。


しかもスイートルームなんじゃないか?


備えつけのキッチンまで付いている。


『無駄遣い反対。…何階にあるの?』


「10階◆ギリギリ大丈夫だろ?」


『うん。ねぇヒソカ、用事済んだら天空闘技場行きたい』


「うん、じゃあ早く済ませて行こうか◇」


ルームサービスで朝食を済ませ、ヒソカが選んでくれた服で流星街を目指す。


スカートがひらひらと風に舞って、少しだけ歩きにくい。


それを見越したのか、ヒソカが私を抱っこした。


随分小さい子供にする扱いだけど、楽だしそこは気にしないでおこう。


きゅっ、とヒソカの首に腕を回して落ちないように固定。


頭をヒソカの胸板に押し付けるようにして寝る体勢に入る。


「また寝るのかい?」


『眠いんだもん。…おやすみ』


言うが早いか、直ぐに意識は途絶えた。




 私生活=ヒソカ


〈あー…、名前今頃何してんだろ。ヒソカと合流したのかなあ……〉


〈キルアってばさっきからそればっかり〉


〈だってさあ、名前と離れる何て思わねぇじゃん〉


〈まあ、俺も名前と一緒にいたかったけどさ。…ねぇ、キルア、やっぱり名前のことすっごい好きなんだね!〉


〈はあっ!?ば、馬鹿言うなよ!!〉


〈キルア真っ赤だよ〜?〉


〈う、うっせ!!〉
 

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