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ゴスロリ服を返し、来たときの服をもらい着替える。
『お待たせ!』
四人を待たせていたため、早く着替えて、部屋を後にした。
「皆様、お気をつけて」
ゴトーさんが丁寧にお辞儀をして、皆にそう言うと、キルアが誰も着いてくるなと命令。
どれだけ過保護なんだと言う言葉は飲み込んだ。
『ゴトーさん、過保護もほどほどにって皆さんに伝えてください。もちろん貴方もですよ?』
すれ違い様に耳元で囁く。
「承知しました、名前様。キルア様をよろしくお願いします」
『大丈夫よ。キルア、頼りになるし。まあ、頼りないけど私もいるし、貴方達が心配してるような悪い虫はつかないよ』
全く、呆れるほど過保護というか愛情が過ぎるというか…。
私は前を歩く四人に追い付きながら、一人密かに微笑んだ。
鳥籠の少年〈なぁ、今更何だがキルアは名前のことどう思ってんだ?〉
〈レオリオ、無躾だぞ!〉
〈え?俺はてっきりキルアは名前のこと好きなんだと思ってたんだけど、違うの?〉
〈はぁ!?俺が名前を…!?……確かに名前のこと嫌いじゃねぇし、笑ってて欲しいって思うけど…〉
〈キルア。私はその感情を恋だと思うよ。すまない、いらぬことを言ったな〉
〈恋…?俺のこの感情が………?〉
《(何コソコソ話してるんだろ)》
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