「ここが雷門だぞ!」
マモルに案内され、門をくぐると、直ぐにグラウンドが目に入った。
既に数人がそこにいて、各々アップしている。
しかしそこにアキの姿は見当たらない。
ついでに言うと、カズヤやアスカの姿もなかった。
「…円堂、その人は?」
私がキョロキョロしていると、水色のポニーテールの可愛らしい子が、恐る恐る近づいてきた。
「あぁ、こっちはアリシア!…えーっと、何でここに来たんだっけ?」
「ある人に会いに来たの」
そう言えば、アイツじゃね?誰か呼んでこいよ、と周りがガヤガヤ言う。
一人の可愛い眼鏡を頭に掛けた女の子が、呼んで来ます、と言うと、どこかへ走って行った。
…やっと、アキに会えるんだ!
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「「えっと、どちらさまですか?」」
目の前のエメラルドグリーンの髪をした可愛らしい女の子と一緒に、そう口に出してしまった。
てか、どう見てもこの子、ジャパニーズじゃないよね…。
あぁ、だから外人=外人になったのか、と一人納得していると、周りの視線が怪しくなってきたので、とりあえず口を開く。
「こんにちは、アリシア・ホーキンスです。よろしくね」
ニッコリ笑ってそう言うと、目の前の子は一応笑ってくれた。
…周りの目はまだ厳しいけど。
「こんにちは、ティピカは柏木ティピカだよ。よろしくね」
ティピカがニッコリ笑った。
でもニコニコしてるのはティピカとマモルだけだし、なんかスキンヘッドの人は睨み付けてくるし…!
「アリシア…!?」
背後で自分の名前を呼ぶ声がしたから見ると、そこには懐かしき友人の姿があった。
「アッスカー!おかんー!俺だよー!久しぶりー!」
「あ、あぁ…久しぶりだな、アリシア。相変わらず…元気だな」
「あれ、アリシア、俺は無視?無視の方向なの!?」
そこにはアスカとついでにカズヤもいた。
アスカは何やらげんなりしている。カズヤはうるさいからこの際無視だ。シカトだ。
周りも、やっと不審者じゃないと判断したのか、警戒を緩めた。
…でも、猫被りを止めてしまったから、別の意味で視線が痛い。
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