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「ぃよっしゃああああ!!!明日からサマーバケーションだ!!!」


私、アリシア・ホーキンス、13歳!
明日から皆大好きな夏休みが始まるのだ!


……え?何でこんな一昔前の少女漫画みたいな始まりなのかって?
それはさ…話すと長くなる、訳でもなく、まぁ、あの辛く厳しい学年末考査を乗り切った解放感だよ。
アメリカでは学年末考査の後は長い夏休みが待ってるからね!
マジでテンション上がる!


「聞いて聞いてディラン!私夏休みになったらアキに会いにジャパンに行くんだ!」
「へぇ…だからアリシアがギンギンなんだね!お土産よろしく!」
「イエッサー!侍とかのTシャツ買ってくる!」


私とディランがジャパンに向けて思いを馳せていると、急に後ろから首根っこを捕まれた。


「ストップ、落ち着いてよく聞けよ、アリシア」
「あら、マーク!どうしたの?」


振り返るとキャプテンのマークがいた。
その眉間には皺が寄っている。


「明日から2週間、クラブの合宿があるだろう」
「What's!?」
「あ、あと秋の学祭に向けての準備があったし、アリシア、ジャパンに行けなくない?」


マークとディランの言葉に目が点になる。
マークの背後で、チームメイト達が苦笑していた。
やっぱアリシアは馬鹿だよなー、なんて声も聞こえる。
誰だ、今馬鹿って言った奴。表に出やがれ。


そんなこんなで、私は7月を棒に振ったのでした。


 


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