終わりよければ全てよし――無責任なだけでしょう
小さい頃からハッピーエンドのおとぎ話が好きだった
だから人魚姫のようなお話は苦手で、白雪姫やシンデレラのようなお話を毎日読んでもらっていた
でも、絵本の世界から抜け出して現実の世界を知るうちに
お話の裏側というものが見えてきて
あぁ、あの幸せも誰かの不幸の上に成り立つものだったんだって気付かされた
その途端、何故か自分がとても酷い人間のような気がして・・・
「・・・だからハッピーエンドを素直に喜べなくなってしまった」と呟けば
あなたは苦笑を浮かべて一言こういってくれた
「忘れなきゃいいんだよ」
その一言に、心のどこかが救われたような気がした
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