01 提出期限

マイとリオの学校生活での小話
この子達、ハガレン世界にトリップ出来て無かったらどんな人生歩んだのかしら(;゚∇゚)






「ねぇ〜リオ決まった?」




「この白紙の用紙が見えるか?決まってたらとっとと書いてるよ」






シャーペンをコツコツと机に軽く叩きつける。


この状態が既に10分ほど続いている。


今日が提出期限のこの用紙。


これでは、さっさと済ませようとわざわざ早めに来た意味がない。



そもそも・・・






「長〜い人生、何でこんなに早く先の事決めないといけないかなぁ」






ヒラヒラと揺らす紙には『 進路希望 』の文字。


私の言葉に、リオも盛大な溜息を吐いて頷く。






「しかも第三希望まで書けとかな〜。

んないくつもあるかよって話だよ」




「でーすーよーねーーー」






正直、私もリオも今で精一杯。


先の事を考える余裕も無い。


この紙に書いたらそれで決まりって事じゃないのはもちろん分かってる。


でも適当に書くにも、それすら想像出来ないってどうだろう?






(・・・あぁでも、数年前の私には『今』も想像出来なかったなぁ)






こんな風に笑ったり誰かとふざけあったりとか・・・


私に大切だと思える存在が出来るとは思ってもいなかった。






(なら、いつか・・・)






こんな私にも、一生を共にしたいってほど愛せる人が出来るのかな?






(・・・・・あーーー無理無理)






出来ない、想像出来ない!


とにかく今は今だけでいっぱいいっぱいなのよ私は!






「よーーーし、第一希望は『リオのお嫁さん』でいこう!」




「はぁ?何だそりゃ」




「だーって、料理オンチのリオには私が必要でしょ?」




「あーーーー・・・じゃあうちの第一希望は『マイを嫁に貰う』か」




「わぁ、両想い!これはもう叶ったようなもんだね!」




「つーか、今の生活がもう同棲生活みたいなもんじゃね?」




「アハハ、確かに!」







これはまだ、愛しい愛しいあの人に出会う前のある日の事・・・



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