私を嫌いだと言うその口で、君は私に愛の言葉を囁く
「エドなんて嫌い」
窓の外へと視線を向けて
涙を堪えるように唇を噛む
そんなおまえの姿を
俺はただ見ていることしかできなかった
「私を置いて出て行っちゃうエドなんて、大嫌い」
震える声が
それでも泣くまいと我慢している肩が
何よりも、誰よりも愛しく感じた
それなのに・・・・
「ごめん」
それだけしか言えない自分は、世界で一番の愚か者だ
「ごめんな」
繰り返す俺を振り返って、おまえは堪えていた涙を零した。
「嫌い・・・・・でも、それでも私はエドが好き」
握った拳の痛みは、左手からしか感じなかった・・・
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