これが夢主’sの日常!




こういう時に中高一貫校ってイヤだよなぁ……。




「やあ、ネオンにルイじゃないか」

「だぁああああ!!
朝からあたし達に、そんな薄気味悪い笑顔を浮かべながら近寄るなぁああああ!!」





俺とネオンが、いつも通り一緒に登校している所に、中学のときからの担任、ヒソカ(先生は絶対に付けない)が話しかけてきた。

しかも、アイツが立っているところは正門。
俺達は嫌でも此処を通っていかないと教室へとたどり着けない。
そして、このやり取りは中学のときから毎日のようにしている。



チッ!!
本当に忌々しいやつめ!!
俺はともかく、女の子のネオンにまでちょっかいをかけやがって…!!
これだから変態はきらいなんだ!





「ネオン、こんな変態快楽殺人ピエロなんて放っておいて、さっさと行くぞ」

「オヤ
相変わらずルイはつれないねぇ
ネオンはこんなに面白い反応をしてくれるのに……」

「……勝手にファーストネームで呼ばないで下さい。虫酸が走ります

………ほら、ネオン行くよ」

「う〜…でも、あたしコイツの顔見たら帰りたくなって「行くよ?」
…はい、すみませんでした。だから竹刀と見せかけている真剣を出そうとしないでくださいぃいい!!」



怖い…とブルブル震えるネオンを引っ張って、俺達は教室にたどり着いた。
え、やだなぁ。
俺が女の子のネオンに対して、そんなことする訳がないでしょ?




□■□■□■□





{あら、マスターにネオンさん。
おはようございます。今日もお早いですね}

「ん、おはよ。紅桜」

「おはよーございます!紅桜先生!
………あ、クラピカおはよー、何?今日も読書??」






ガラッ、と教室の扉を開けて、一番に目が行くのが1-5の副担任であり、俺の相棒である紅桜だ。
そして、紅桜はいつも通り教室に活けてあるお花の水を変えていた。



……なんで、アイツが担任で紅桜が副担任なんだよ。
絶対、紅桜が担任のほうが良いのに…。


現に去年だって、アイツは役に立たないから紅桜が実質、担任の役割をしていた。
…校長もあんな役に立たない奴、さっさと解雇すりゃあいいものを。
税金納入者が可哀想だ、あんな奴のためにお金を渡してるだなんて……。






「……ああ、ルイおはよう。
それとネオンも」

「えぇえええ?!今あたしが挨拶したのに何であたしがおまけみたいな言い方ぁあ??!
ねぇ、ルイ聞いた??聞いたよね??!クラピカがぁあああああ!!」

「あ〜…おはよ、クラピカ」

「Σっえええぇえ?!まさかのスルーですか?!」

「はぁ……五月蝿いぞネオン。
大体、いつもお前が遅刻せず、赤点取らず、担任からのセクハラを受けずににすんでいるのは誰のおかげだと思ってるんだ?」

「幼馴染のルイ=クロセちゃんのおかげデース」

「ああ、そうだ。
それを考えたら、まず尊敬すべきなのはルイであり、ルイに先に挨拶するのは最低限の礼儀だろう」





ああ、言い忘れてた。
ネオンと俺のうちは隣りで、俺達は小中学校ずっと同じクラスという快挙を果たした。
……まあ、若干理事長とかに頼んだ(脅した&貢いだ)ケドな。

勿論、そんなことはネオンは知らない。
だって、俺がネオンと一緒にいたくてやったことだし……もし、


もし、俺が知らないところでネオンが害虫共に彷徨かれてる、とか知ったら俺、その場でソイツ殺しちゃいそうだしなー。

大事な幼馴染を腰抜けの男共にはやれないしー、少なくとも俺に勝てる奴じゃないと。ねえ?




そのために紅桜にも教師になってもらい、ネオンに近づく害虫共は駆除することが暗黙のルールとなっている。
……その中でそれが効かないのが、あの変態快楽殺人ピエロだ。

紅桜は紅桜で私のマスターを!とか言って、完璧に敵視してるのに、全然アイツは効かないし…。
いい加減俺のストレスキャパがヤバイ…。


(そして、ルイの知らないところで、ルイに近づく男は排除しよう同盟が
ネオン、紅桜、ゴン、キルアで結成されているのは言うまでもない)


□■□■□■□





そのまま俺は、ネオン、クラピカと取り留めのない会話を楽しんでいた。
紅桜は朝の職員会議があるから、とかで、あれから直ぐに教室から出てしまった。




「クロロ先ー生
ボクと遊ぼうよー」

「うわぁああああ!!
来るなぁああ!来るんじぇねぇえええ!!」





そして、そんなホノボノとした雰囲気を見事に壊して下さる、うちのクラスの担任様と隣のクラスの担任様。
隣のクラスの哀れな犠牲者は、半泣きになりながら必死に変態から逃げている。
これも毎日のことなので、俺はアイツ等がいつも走る廊下がいつか壊れやしないかと不安だ。


余談だが、生徒の間ではクロロ(俺はこいつにも先生を付けない)のおデコの後退が若くして、
進んでいるのはヒソカがいつも追い掛け回しているせいだと言う噂が流れている。
まあ、実際に俺もその通りじゃないかと思っているが。





ガラッ


「ネオン、ルイ助けてくれェエエえ!!」




泣きながら俺たちに助けを求めてきたクロロ。
そこで、俺もいつものように真剣を思いっきり投げた。




ビュン



「ひっ……!!」

「煩いですよ。
…生徒の見本にならなくてはいけない教師がなんで、廊下を走り回っているんでしょうか?
そして、変態は元いた所に捨ててきてください。
こっちも変態の世話なんざ出来ないんですから

「だから、元のお家に!!
……というか、真剣思いっきり投げないで!
中学校時に全国優勝した人が一般人に真剣投げちゃいけないんだぞー」

ここは1-5の教室であって、変態の住処じゃありません。
さっさと、その公害物質を流星街にでも捨てて下さい、そのほうが俺とネオンのためになります。
……ああ、それと俺が剣道の技を一般人に対して使ったら犯罪になりますが、さっきのはただ真剣を投げただけです。
それに、幻影旅団のボスが一般人?寝言も寝て言ってくださいね?冗談でも笑えませんよ?


「うっわー、いつものことながらルイ、毒舌ー」

「はあ、ネオンもここまで冷静に言えたらコイツ等に引っ掻き回されることはないんだぞ?」

「いやいや、無理でしょ?!
あたし、ルイみたいに黒くないし強くないもん!
クラピカだって知ってるでしょ?!!あたしが自慢できる唯一のことが逃げ足が速いってことぐらい!!」

「それは自慢できることじゃないっ!!」

「だって、いつもルイが助けてくれるんだもんっ!
唯一ヤバイときは、あたしが剣道部の部活が終わるまで待ってる放課後だけだもん!」





……。



…………へぇ?




「先生方?
今の、どういうことだが答えてくれますよね?
俺が部活の最中にネオンに手ぇ出しているんですか??」


一気に黒いオーラと殺気を放出した俺。
その対象となる二人は、幾分か先程より顔色が悪い。
(幾分どころじゃないよ!!顔面蒼白になってるし冷や汗ダラッダラじゃん!!byネオン)




「……無言は肯定と取りますね。
あ、ネオン。シズク呼んできてくれないかな?勿論デメちゃんも連れて、ね?」



デメちゃんは生物を吸えない。
だが、死んだものなら吸える。

この場にいる全ての人は、この発言の意味を直ぐに理解した。





ネオンが青ざめながらも、首を縦にふり教室から出た数秒後、1-5の教室から男の断末魔が二重奏となって聞こえた。
……その際に、音楽科のセンリツ先生がその声を闇のソナタのパートと勘違いしたのは別のお話である。


□■□■□■□






キーンコーンカーンコーン。



学校のチャイムとしてお馴染みなメロディが校内に響きわたった。
このチャイムは、一番最後のチャイム。
これが鳴ったら全校生徒は必ず決まった三パターンの行動をとる。
部活のある者はそれぞれの部活へ、無い者は、そのまま家に帰るか部活に所属している友人を待つために、それぞれ適当な所で時間を潰す。


そして、俺の親友のネオンはいつもなら俺を待っている間、図書室で時間をつぶしているらしいのだが。
(恐らくは、ただ寝ているだけだろう)
朝、ネオンがあの腐れ教師共にちょっかいをかけられていると聞いて、今日もまたネオンを図書室で待たせる気は毛頭ない。




「じゃ、ルイー。
いつも通り、図書室で…「ダメ」……なんで?」

「だって、図書室に行ったら変態共がいるんだろ?
そしてら俺が黙ってネオンを、そこに行かせるわけないし。
……今日からゴンとキルアが此処に来てくれるように連絡したから」

「え……此処って、教室?
……っていうか、いつの間に?!」

「いつって………ネオンが一回目の居眠りを始めてから10分ぐらい経ったとき?
………そういえば、今日はいつもより居眠りの回数、多かったな」

いや、ルイ。
ネオンが居眠りしてたこと気づいたんなら、おこしてやれよ





最後にツッコミをいれたのは、中等部一年のキルア。
その後ろには、制服に着られているゴンがいた……着ているんじゃない。着られている。
だが、それが可愛いと何故か高校生の先輩方、同級生、中学生達にとても人気だ。
勿論のこと、キルアも人気があるみたいだが、本人はそれを邪魔と思っているそうだ。勿体ない。



「あ、キルア早かったなー」

「キルアァああ!ゴンんん!!
会いたかったよぉおぉおお!!」



ガバッ、と勢いよくゴンとキルアに抱きついたネオン。
おー、流石逃げ足が早いだけのことはあるなー。脚力パネェ。




「ちょっ………!オイ、離せ!暑苦しい!!」

「ムッ……何さ、そんな可愛くないこと言うと……」

「オイ!髪の毛ぐちゃぐちゃになるだろ?!」

「はは……、
そんじゃ、俺、部活に行ってくるから、それまで適当に時間つぶしてろよ?
あ、変態が来たら……紅桜呼んで」

「アイサー」

「……ちゃんと分かってる?
はい、アイツ等に絡まれた時の対処法は?」

「一、急所を蹴る。
 二、逃げる。
 三、そのまま紅桜先生を呼ぶ。
 四、変態が死にそうになったら紅桜先生を止める。です!!」


なんだよ、その突っ込みどころ満載な対処法?!!




………一番良い対処法だと思うんだけど。
クラピカにも相談してみたら、これが最善策だ!!って褒めてくれたし…。




□■□■□■□




俺の所属する剣道部は、圧倒的に男が多い。というか女子部員は俺しかいない。
故に、むさ苦しい。



その原因の一つが…





「ノブナガのヒゲのせいだと思うんだ」

「Σなんだよ?!いきなり!!
というか、これは俺のトレードマークだ!!」

捨ててしまえ、そんなもの

「ひでぇ!!」

「ほら、なでしこジャポンの監督だって、そこらへんの気遣いちゃんとしてたじゃん?
ノブナガはそういうのが無いから女子部員が入ってこないんだよ。
だから、ほら髭、剃ってこいや。
こっちは、可愛い女の子が欲しいんだよ、むさ苦しい男なんざいらねえ。
それとも何か?佐〇木則夫さんの奥さんみたいに助言してくれる恋人がいないから、そんな髭はやしてんのか?
織田信長も奥さんはいたのに、こっちのノブナガ=ハザマはモテないんだな、可哀想に」



いちいち言うことが正しすぎて、逆にノブナガが可哀想になってくる。




「だから、さっきから何が言いたいんだ!!」

「ムサっ苦しいんだよ!!武道館の中!!
というか、男子部員!ちゃんと道着、袴、毎日洗ってんのか?!
男子更衣室の周辺すっげえ臭いんだよ?!
こんなんだから、俺しか女子部員がいないんだっつーの!!」

「……………大丈夫だ、ルイ。
いつか、お前のファンが憧れて、この剣道部に入部してくれるはずだ…」

その子達もこの武道館の異臭にやられて、ついこの間俺が保健室まで運んだんだよ

「……ああ、ルイさんにお姫様抱っこされちゃったー!
って、中等部の子達が騒いでたのはそのせいか」




「そのせいだよ……。
…………というわけで、ノブナガ。
負けたほうが、勝った方の言うことを一週間なんでも言うこときく。っていうのはどうだ?」




遠い目をして互いに会話をしていた俺達。
だが、それは俺の一言でガラッと変わった。


互いの瞳がギラギラと光る。






「……そんじゃ、怨みっこなしで




――――行くぜぇ!!!」





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_____________





「ネオンーキルアーゴンー、お待たせー」

「おー、ルイ」

「お疲れー、
…………あれ?いつもより随分とはやいね?」

「うん、
今頃、他の皆は武道館の大掃除をしてると思うから」




ノブナガとの真剣勝負に見事勝った俺は、まず手始めにノブナガの顧問としての発言権を奪った。
そして、男子部員全員に武道館の掃除を言い渡し、ノブナガにも掃除を手伝わせている。




キルアとネオンは、その言葉だけで察したのか、この教室から見える武道館の方に向かって哀れみの目を向けた。
…ゴンは何のことだか、分かってなさそうだ。





「……そんじゃ、帰るとするか」

「あ…………あたし帰りにミ〇ド行きたい、〇スド」

「ネオン、そんな食べると太っちゃうよ??」

「大丈夫!!いつも変態から逃げてカロリー消費してるから!!」

「それ以外で、ちゃんとカロリー消費しような」





こんな感じの会話をしながら、俺達は家へと帰る。





そう、これが俺たちの日常だ。






〜〜〜〜

天音様へ相互記念として贈ります。
「これがあたしの日常!」に我が家の夢主、ルイがいたら……です。


天音様からリクを頂いたときに
「え、なにその設定。
もはや、俺得でしかないのに、そんな物書いてイイの?」
と考えました。


相互記念ですので、他のフリリクをそっちのけ(←オイ
にして、これを書いていると、なんとまあ書きやすいこと。
いつも私が本編で苦戦していることが嘘のようでした。

……まあ、だからといってクオリティが上がっているわけではないんですけどね。
寧ろ、かなり下がっていると思います。
なんだか、セリフが目立ってますし…。


天音様、お気に召して頂けましたでしょうか??
こんな駄文でよろしければ、受け取ってください。

 
 



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