(´Д`)



ここに、ひとつの奇跡が起きていた。

「やれば、できる。」
「ヒロインだもの」

互いをみやる二人の少女の視線の先にいたのは。

「どなたさまでしょうか」

「「きたあああああああああ!!」」
「え…なに?」

無意味にテンションをあげる彼女たちに、黒瀬 瑠唯は ついていけない。

「実は「わた」とり「ど」ふし「がさ」い「を殺」こうり「さ」ん「で」だよ!!」
「二人同時にはなしたせいで、何をいってるかわからなくなってますが」

瑠唯は 聖徳太子ではない。
二人は ポリポリと恥ずかしそうに頬をかくと、別々に話し始めた。

「私はヒロインだもの。実はあなたと同じくトリップしてきたの。それで、巽さんたちやら神様やらわからないけど、不思議なことにまたトリップさせられて交流してるんだよ」

「あたしはやれば、できる。。今、ハラワタが煮え繰り返るような思いをしているの。なにもかも、あの変態ピエロのせいよ。どこかにいないかって、探してたの。ヒソカを殺し、いや潰したい子をね」

「うわあいってることバラバラ」

思わずツッコむ瑠唯だが、フリーダムヒロインのやれば、できる。、ヒロインだものは 気にしない。

「そういうわけよ、あなたも一緒にレッツヒソカ狩り」
「そういうわけ〜」
「結局、二人とも賛成派なんですね」

一度ため息をつき、瑠唯は 考えてみる。

トリックタワーで 二人っきりになったヒソカ。
しつこいヒソカ。
目がラリッてるヒソカ。 ハアハアするヒソカ。
攻撃されて悦ぶヒソカ。

そう、彼は―忘れたくても忘れられない、真性の 変 態 。

滅んで欲しい、忌まわしき生命体。

アウイナイトの瞳をゆっくりと開き、彼女たちをみた。

四つの目に宿るのは、強い感情と決意。

瑠唯は わかってしまった。

ああ、彼女たちもまた、あの変態の被害者なのだと

「…わかったよ」


よく似た境遇と悲しい過去。
奇妙な同調を感じた瑠唯からは 自然に敬語が抜けていた。

「行こう」


あの変態を倒しに。



□■□■□■□



「「「ぎゃあああああああ!!」」」

女性らしからぬ絶叫をあげる三人。

原因は勿論、

「こっちくんなヒソカぁああ!!」

である。

まあ、幸か不幸か 偶然ヒソカにエンカウントしたのは良いとしよう。
ヒロインパワー(?)もあって、ヒソカと かなり熾烈な闘いを繰り広げたのもまだいい。


だが、彼女らは 完全に理解していなかった。
ヒソカが、どれほどの変態戦闘狂かということを。

「ああ…イイ、イイよ…一気に三人か、複数プレイも中々だ」

「死ねくたばれ地球のゴミめ!あんたなんざ、ゴンさんに殺られちゃえばいいのよ!!」
「うわあああああん」
「@死ぬA永遠に息を止めるB土に還る。どれか選んで実行しろ。切実に」

三人ヒロインの攻防は、ただヒソカを興奮させるだけだった。

「瑠唯」
「やれば、できる。!」
「ヒロインだものっ」

あわやヒソカの毒牙に倒れるか。
絶体絶命のピンチに、三人の男が現れた。

「え、い、イルミ?」
「なに?助けに来ちゃ行けなかった?」
「シャルナ―ク…」
「なにその嫌そうな顔!?来ない方がよかったの?」
「妖怪プリン男だぁあああ!!」
「な、なんで俺だけそんな扱いなんだ!?」

突如として 現れたイルミ、シャルナ―ク、クロロが ヒソカを羽交い締めにする。

「楽しかったのに」
「だって、瑠唯に傷がついたらやだし。結婚するから」
「団長に事情聞いて、ついてきました」
「マチのカンが働いてな」

それぞれの言い分をのべ、女三人にきく。

「で、ヒソカどうする?」

が、きいたときには 全員いなかった。

「あれ」
「逃げちゃったみたいだね」

ヒソカのいうとおりらしい。まあ、あれだけ怖い思いをすれば 当然か。

「じゃあ、もう用ないね」
「帰るか。プリン買って」
「プリンは買わないけど賛成」

ヒソカは 放置が一番だと知る三人は、ヒソカをガン無視して 帰っていく。

「…クックック」

余談だが、この日 ヒソカは 無視が一番こたえたという。


〜〜〜〜



葛野様、このような素晴らしい小説を私なんかのために書いて頂いて本当にありがとうございます!!


私的に、イルミが……!!
イルミが好きすぎて、発狂してしまいました(笑)

そして、ヒソカの変態ぶり……もう、凄いとしか言えません。




しかも、葛野様大変仕事が速くて、驚きました(@_@;)
私もぜひ見習いたいです。


では、葛野様。
これから、仲良くしていきましょう!!

 



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