紹介文
Q.ジゼル・アフリア教授についてどう思いますか
A.
１葬儀民俗学教授の回答。
私の理想の女性そのままだな。長いチョコレート色の髪にエメラルド色の目。肌は透き通るように白くて他の色づいている部位が鮮やかさを誇るように鎮座していた。唇は形もよく口紅も乗りやすそうだったし、頬は血色がよくチークが邪魔に思えてしまうほどだった。体のパーツの一つ一つがシュッとして、触れたところから吸い付きそうであったし、正直これほど理想の女性がこの世に本当に存在するのかと、今見ているものは夢ではないかと疑ったよ。でも彼女はしっかりと日本の足でこの世界に立っていた。私に触れたし私に笑いかけたし私に言葉を投げた。それだけで私は世界一の幸せ者であるような錯覚をしたものだよ。でもそれは違ったがね。彼女は別の男を選んだし、私の世界の中で一番の幸せ者はその男になってしまった。でも彼女が幸せそうにしている様子を近くで見ていられるというだけで、それはそれでまぁまぁ幸せだったりするのだよ。信じてもらえるかはさておきとしてね。
２精神神経学教授からの回答
彼女には世話になっているよ。仲間内で唯一の女性だからねそりゃあ相談したいことだっていろいろとあるさ。それに彼女の専門の神話学は耳に心地よくてね、不眠症気味の時には寝物語代わりに話を聞かせてもらったりしているのさ。ありがたいことだね。世界中に何万のファンがいるかもわからないような有名な作家先生にわざわざ朗読をしてもらえるんだ。私はそのうちファンの方々に殺されるんじゃないだろうな。今日もこれから泊まりに行く予定になっているんだ、よければまた話を聞かせてほしい、期待しているからね。
３服飾学教授からの回答
さっさと結婚してください。
とりあえずまずはそれだけ言っておきたいかな。テルセロが踏み切れないっぽいからもうジゼルから行くしかないと思うよ。わかってると思うけど一応アドバイスね。もう彼女の着るウエディングドレスは僕が作るって決めてるしデザイン画だって描けてるんだ。ぶっちゃけ今なら採寸だっていらないだろうしさっさと結婚して早く僕にこのドレス作らせて！今！ナウ！ダッシュ！(話者が興奮して話にならなくなってきたのでここで切らせていただきました)
４造園学教授からの回答
ジゼル？俺の恋人であり将来の嫁やけどなんか問題でもあるんですかねぇあるなら聞かせてもらってもええですか？？……はは、冗談やって。そやなぁ、ジゼルについては語っても語りきれんとこがあるからなぁあんまりこういう形で話すの得意やないねん。結婚したらなぁ、一日一個ずつ好きなとこ書いてって何年で尽きるか試してみたいなぁって思ったりしてんねん。気持ち悪いかなぁ、どないやろ。でもなぁ、そういう一緒におるようなったらこういうことしよ、ちゅうんが山ほどどんどんわいてくるんよ。そういう女がええ女ちゅうもんなんやろうなぁって、なんかそう思うんよ。わけわからんくてごめんなぁ。
Q.以上の回答についてどう思われますか？
A.
照れたり焦らされたり和んだり忙しかったわ。イェオリはありがとう、でも私そんなにきれいな女じゃないわ。あなたの理想はきっと他にいると思うの。視野を狭めてはいけないわ、まだこれからよ。ラドヴァンに関してもそうね、私の朗読でよかったらいくらでも聞かせてあげるからいつでもいらっしゃい。今日は私のお気に入りの夜空と金平糖の神話にしましょうね。ロジの回答は……その……そうね、ありがたいわ、とっても。日取りが決まったらあなたに真っ先に伝えるし是非そのドレスを着させて頂戴。でも……あなたもそんなふうに荒れたりするのね。疲れてるのかしら、少し休んだ方がいいわ。今度おすすめの温泉でも教えるわね。テルセロ……そうね、その理論で言うならあなたも十分いい男よ、もう少し自信を持って頂戴ね。でも、将来の嫁というけどいつになったらもらってくれるのかしら……私、これで捨てられたら行き遅れてしまうわ。あんまり待たせるとよそに行ってしまうわよ？
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