気ままに呟くよー | ナノ
365...?

▼ごめんなさい、いなくならないで
刺された腹からナイフを引き抜く。
溢れ出る血に焦りを覚えるが、痛みは全ての感覚を麻痺させていく。
「リヒト!!」
ああ、あの人の声が聞こえる。
でももう止まらないの。
「ーー!」
あの人の声に驚いた強盗は、一瞬、私から意識を逸らした。
だから、私は全てを守るために、私の血色に染まったナイフを"それ"に突き立てた。
「……、ベス、ティエーーーー」
ああ、罪深い貴方は罪深い私を許してくれるのでしょうか。
どうか、どうか。
許さなくてもいいから、私を置いていかないで。
私も同じ赤を被るから。
だから、お願いーーーー


▼私だけが知っている
「ベスティエは料理が上手。ちゃんとしてれば髪もサラサラ。あと狩りが上手いよね」
「なんだ、いきなり」
「今、私だけが知っている事」
「だといいな」
「酷っ」


▼永遠に二人で
「私、ベスティエと離れるくらいなら、今すぐこの森を燃やすよ。
ベスティエが誰かに見つかったなら、そいつを始末しに行くよ」
「俺が、自らの意思でここを離れるなら?」
「今すぐ縛りつけて、二度とこの家から出さないようにする」
「……愛が重いな」
「ベスティエのせいでこうなったんだから、責任とってよね」
「死ぬまでこの森の中か。まあ監獄よりマシだから、俺は構わないぞ」
「……ずっと、ずっと、一緒だよ」
「ああ」

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