マリーゴールド/指/幸福ではない



花壇に溢れるように咲き乱れるマリーゴールドに水を与えながら、彼は儚げに微笑んだ。柔らかくも暖かいはずのその表情に、ぼくの心は締め付けられて仕方がない。伸ばした細い指先で花弁に触れる彼は幸せそうに笑っているのに、なぜだろう、ぼくにはとても幸福ではないように映ってしまうのだった。




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