全部くれた人/出会うために生きてきた/最後、だなんて
「貴方が全部くれたんです」
呟いた言葉は白い息とともに掻き消えた。彼を想って空を見上げる夜がこれで何度目なのかは分からない。もう数えることにも疲れてしまった。星々の煌めきは色褪せることなくそこにある。あの頃と同じ輝きに、ひどく泣きたくなった。彼がくれたものは、今でもここにあるのに。
ホーム
/
目次
/
ページトップ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -