無題



燃えるような深紅の髪が生温い風に靡き、フロア一帯に響き渡る靴音を鳴らして彼女は引き金を引いた。眦を吊り上げ、声を振り絞ってペルソナの名を叫ぶ。その白魚のような指先が微かに震えたように見えたのは、凛々しくも勇ましい背中がやけに小さく映ったのは、俺の気のせいだろうか。




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