湯/嘲笑/読む
優雅な指の動きで波を起こしながら彼は微笑んだ。薬効のある湯が彼の白磁のような肌を伝う。おれの名を呼び、綺麗な弧を描いて薄紅色の唇が吊り上がった。金の虹彩に捉えられ、眩暈に似た感覚に陥る。柔らかな笑みが、なぜか嘲笑みたく映って首を振った。心を読まれたような感覚は、きっと気のせいだ。
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