ほら、じっとしてろ



「ほら、じっとしてろ」

手が伸びてきたと思えば、彼はバットだこだらけの指で青い花びらを摘んでいた。言われた通りにしゃがみこんだままの俺を見下す彼は、なんとなく嬉しそうだ。理由を問えば、いつもと異なる視界が新鮮らしい。そのまま髪に指を差し込まれて掻き撫ぜられる。俺は笑って目を細めた。




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