ずっとそばにいて



時折零れる嗚咽だけが静かな部屋に響いていた。居心地の悪さに身動ぐと、引っぱられる感覚があってぼくはぴたりと動きを止めた。彼女の指が袖を掴んでいる。黙ったまま彼女の頭を撫でると、震えていた細い指先に力が込もる。まるでずっとそばにいてほしいと言われている気がして、ふっと笑みが零れた。




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