きみがわからない



黙り込んだままの彼はぴくりとも動こうとしない。「なにかあったのかい」と訊いたところで、誤魔化されて終わりだった。柔らかそうな金の髪に手を伸ばすと、弾かれたように顔を上げる。その表情が焦っているように見えてひどく困惑した。分かりやすいただの子どもに思えて、彼はとても分かりにくい。




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