ときめきポイント

※来神時代 ※会話文


「……カーディガン?」
「あ、おはよう新羅。なに?その第一声」
「おはよ。だって臨也、まだカーディガンを着るには早くないかい?」
「でも今日すごい寒いじゃん」
「確かに今月に入って気温は下がってるけど……カーディガン着るほどじゃないと思うんだけど」
「寒いよ」
「あぁそうか、臨也は寒がりだったね」
「新羅だって寒さに強いわけじゃないでしょ」
「そうだけど、僕はまだ普通だよ。臨也は暑さにも弱いじゃないか。夏なんか溶けて机にべったりで、静雄と喧嘩する時以外は外に出なかったし。夏バテしたーって言って、ゼリーとか麺類ばかり食べるせいで体調悪いし、クーラー風邪もひくし」
「うるさいなぁ、新羅だって大差ないくせに。……ていうか聞いてよ。このカーディガンちょっと大きくてさぁ」
「新調したの?あぁ、去年着てたのボロボロだったもんね」
「シズちゃんのせいで破れたんだよ」
「静雄が破ったというより、君自身があっちこっちに引っ掛けてた気がするけど」
「それは今どうでもいいだろ。で、Mサイズは売ってなくて」
「Lサイズにしたの?」
「そ。でも微妙に大きくてさー。ほら、手なんか指先しか出ない」
「…………」
「新羅?急に黙り込んでどうしたの」
「……臨也。それ、萌え袖じゃないか」
「は?もえ……なに?」
「いや、だから萌え……う、うわー、初めて見る萌え袖が臨也なんて」
「うわってなんだよ!そもそも、もえ…?萌え袖?ってなに」
「…………これは静雄が見たら驚天動地な気がするよ」
「は?なんで急にシズちゃんが出てくるの?」
「あ、あははは!な、なんでもないよー……あっ、噂をすれば静雄だ」
「うげ、」
「……はよッス」
「おはよう、静雄。いやぁいいタイミングに来たね」
「何の話だよ。……あー、ねむ……」
「随分と眠そうだね。夜更かしでもした?」
「あぁ……幽と徹夜でゲームしてた」
「駄目だよ、静雄。成長期なんだからきちんと睡眠を摂らなきゃ。身体に悪いよ」
「ま、シズちゃんは規格外だからそんな影響もなさそうだけどね」
「あァ…?臨也テメー、朝っぱらから喧嘩売ってんのか?」
「ちょっと君たち、朝からやめてくれよ。それに喧嘩するなら僕から離れてくれ」
「ふん、寒かったからちょうどいいよ。シズちゃん、来るなら来―――なに?」
「静雄?どうしたんだい、石像みたいに硬直しちゃって」
「…………いや、臨也……お前、それ」
「は?なに、カーディガンのこと?シズちゃんまでカーディガン着るにはまだ早いとか言うわけ?俺は寒いから着てんの!」
「別にお前が寒いなら別に構わねぇと思うけど……いや、そうじゃなくて」
「おはよう。どうしたんだ、3人して集まって」
「あ、ドタチン!おはよー」
「やぁ門田くん、おはよう」
「はよ」
「お前ら今日はやけに早いな。お、臨也はカーディガン着てるのか」
「なぁに?着てたら悪いわけ?」
「臨也は寒いから着てんだろ?別に何も悪かねぇよ。なに怒ってんだ?」
「だってさぁ、新羅とシズちゃんが……」
「それにしても臨也、そのカーディガン大きくないか?袖が余ってるぞ」
「袖?あぁ、なんか微妙にサイズでかいんだよねぇ」
「…………」
「ドタチン?どうしたの?」
「いや、手は出しておいた方がいいだろ。お前、また怪我するぞ」
「大丈夫だってば。ドタチン、ほんとお父さんみたい」
「あはは、綺麗に捲られちゃって。その方が怪我しなくていいよ。私も無駄な治療はやりたくないからね」
「無駄ってなんだよ。……シズちゃん?急に黙り込んでどうしたの?」
「…………」
「わ、ちょ、シズちゃん急に何してっ…!離してよー!!」
「あらら、臨也が静雄に拐われた」
「はぁ……」
「苦労するね、門田くんも」
「他人事だと思ってるだろ、岸谷」
「だって実際他人事だからね。いやー、ああいうの静雄が好きそうだと思ったら案の定だったね」
「まぁな」
「あぁ、惜しむらくはあれが臨也じゃなくセルティならどれほど良かっただろう…!!」
「岸谷、お前なぁ……」


(極めて重要属性です)



end.




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