*母は強し
2014/02/03 11:44

※オリジナルです。






辺境の町カミイにて。

キラ:前にある本で読んだんだけど、どこか遠い地域では、このぐらいの時期にセツブンという行事があるんだって。
ロクツォ:セツブン?
クラメ:テンジン、知ってた?
テンジン:いや、初めて聞いた。興味深い。
ロー:で、どんな行事なんだ?
キラ:オニっていう生き物に豆をあてて追い払うんだって。
ロクツォ:オニ?
ロー:モンスターか?
キラ:絵を見た限りだと、形はヒトに近いかなぁ。でも、強くて、ヒトに悪いことをするみたいなんだ。
クラメ:そんな怖いって言われてる生き物が豆で逃げるのか?
カレン:ひねりつぶしたほうが早いんじゃない?
キラ:カレンならできるだろうけど(^^;
テンジン:行事、というからには何か意味がありそうだな。
キラ:そうなの。オニを追い払うことで、健康なんかを願ったりするんだよ。「オニは外、フクは内」って言いながら、豆を投げるの。
ロクツォ:フク?
テンジン:幸せや良いことのことだろう。
クラメ:なんかいいことがありそうな気分になるな。
ロー:そうか?子ども騙しだぜ。
ロクツォ:おもしろそう!
クラメ:飯ができるまで暇だし、やるか?
ロクツォ:うん!やってみたい!
カレン:豆は?
クラメ:あー…ってアル!いつからいたんだ?!
アル:[ポリポリ]
ロー:しかも、豆食ってるし…;
クラメ:でも、これで豆はOKだな。あとはオニ、か…
ロクツォ:オニってどんな生き物なの?
キラ:うーん、角があって、あと赤いらしいよ?本が白黒でよくわかんなかったんだけど。あと、怖い顔をしてるの。
クラメ:じゃあ、ローだな。
ロー:はあ?オレはやらねえよ。
クラメ:なんだよ、遊びなんだから付き合ってくれてもいいだろ?
ロー:ああ?そんな暇じゃねえし。
カレン:寝ながら言うこと?
キラ:オニにはいろいろいるみたい、泣き虫オニとか病気のオニとか。
クラメ:じゃあ、ローはぐうたらオニだ!
ロー:はあ?
ロクツォ:やっつけなきゃ!
ロー:いって!!オイ、やめろ!![逃げる]
ロクツォ:わーっ、待てぇー!
カレン:意外に大きくて堅い豆ね。
アル:[ポリポリ]
ロクツォ:オニはそと!フクはうちー!
クラメ:オニはーそとー!フクはーうちー!
ロー:いって!オレじゃなくて、そこの鉄女にしろよ!
カレン:![豆を投げる]
ロー:!!っでーーー!!;;;
クラメ:(カレンの投げてる豆、銃弾みたい…;;;)
カレン:…(怒)ローはそと!!
クラメ:フクはーうちー!ローはそとー!!(笑)
ロー:てっめ!いってー!!
アル:[ポリポリ]
キラ:あ、あと年の数だけ、豆を食べるんだって。
アル:…(超えてる)[ポリポリ]
テンジン:おまえさんはずいぶん物識りだな。
キラ:いえ、私じゃなく、本がすごいんですよ。
ロー:っああああーーー!!(怒)てめぇらいい加減にしろーー!!
クラメ:もういいよ、豆無くなったし。
ロー:そうじゃねえよ!そもそも何でオレがオニなんだよ!
カレン:赤いって言われると、あんたが一番近いのよ。
ロクツォ:でも、なんか楽しかった!
ロー:オレは楽しくねえ!!もういい!![ちょっと遠くへ]
クラメ&カレン:(すねた…)
ロクツォ:…ロー怒った?
クラメ:たぶんね(^^;
カレン:いいのよ、ほっときなさい。
クラメ:(カレンも怒っとる;)
ガーネット:…ご飯できたよ。
キラ:あ、ガーネット。そうなの?
ガーネット:さっきから何回か呼んだんだけど?
テンジン:すまない。やつらが騒いでいたのでな。
カレン:クラメ!
クラメ:飯か。おーい、ロー、飯だぞ!
ロー:…
ロクツォ:ロー、ごはーん!!
ロー:…。"オレは外"だ!
クラメ:本格的にすねてるな…。
カレン:いくつよ、あいつ。
ロクツォ:ねえ…ローはそとって言っちゃったから、ローはうちには入れないの?外なの?
クラメ:単純にすねてるんだよ。
カレン:…。ロー?ご飯よ!
クラメ:ロー、悪かったって、飯食おうぜ!
ロクツォ:ロー、ごめんねー!内に入ろー?
ロー:…
ガーネット:ねえ、まだ?
クラメ:(怒ってる;)いや、ローは外、なーんて言っちゃったもんで、本気にしちゃったみたいでさ。
ガーネット:あんたのせいじゃない。
クラメ:すいません;
ロクツォ:ロー!!
ロー:…
クラメ:ロー?
ロー:…
ガーネット:[イラッ][ローに近づく]
ロー?ご飯。
ロー:だから、オレは外なんだと…!
ガーネット:[頭をつかむ]そんなの知らないわよ!料理が冷めるでしょ!フグだかオニだか知らないけど、さっさと入って食べる!!(怒)
ロー:す、すいません;;;
アル:[ポリポリ]
ガーネット:アル!つまみ食いしない!
アル:[ポリ…][食べるのをやめる]
クラメ:とんだとばっちりだな。
アル:…お腹すいた。
キラ:ご飯食べよう!
ロクツォ:ごはん、ごはん!
[クラメ、ロー以外は家に入っていく]
ロー:オレ、モンスターより怖いものを思い出した。
クラメ:何?
ロー:おふくろ。
クラメ:(苦笑)…わかる気がする。
[家に入る]


怖いよね、だってご飯抜きだぜ?



ヨナ:おや、アル。珍しいな、君がこんなところまで来るなんて。
パガロ:(帰って来ないって言ってたのにやっぱ読めねーやつ;)
ヨナ:それは?

ヨナ:相変わらず君は不思議だね。豆は好きだから、ありがたくもらうとするよ。どうした?レイヴン、怪訝そうな顔をして。
レイヴン:い、いや…(なんだろうな…よくわからないが、この胸のざわつきは…)
パガロ:(国王相手に全然意味がわからないことをよくできるな…しかし、すごく胸がざわつく…なんか…こいつすごいことしちゃったんじゃないの?)
アル:…じゃあ。
パガロ:(国王にじゃあって…しかも、帰るんかい。)



ぽっぽっぽーはとぽっぽー。







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