静かな雨音









外は雨。




しとしと。

しとしと。


静かに降り続ける。

窓を打つ小さな雨音を聞きながら、込み上げるため息に似た呼吸を吐き出した。











静 か な 雨 音







「…ッは、…ぁ、っ」



断続的に突き上げられる動きに合わせて、腰が淫らに揺れる。

同じリズムを刻んで。

波に乗る。

繋がった部分からドロドロに溶け合って、本当にひとつになったような。

そんな、感じ。



早くイッてしまいたくて、もっと追い詰めて欲しくて、縋る肩に爪を立てた。

「…っ」

その痛みに左之さんが軽く眉を寄せて僕を見て、そして笑う。

「総司、…すっげエロい顔してる」

「う、るさっ…」

肩に走った痛みへの反撃と言わんばかりに、もう一度乱暴に中を抉られて。

内壁を擦りながら奥を穿つ熱全部が欲しくて、それに絡み付く。

「ぅ、あ、…ぁっ」

感じ過ぎて、恥ずかしいとか思う余裕もないくらい甘い声が漏れる。

「ほら、もうイッちまいな」

言うのと同時に、左之さんは僕の腰を両脇から掴んで少し乱暴なほどに深くを貫いた。

「…や…っぁ、ああぁ…ッ」

頭の中が真っ白になる。

一気に達した身体をフワリと心地よい浮遊感が襲った。

「ッ、…」

イッたのと同時に、内壁が緊張してきつく左之さんを締め付けたんだろう。

左之さんも小さく吐息を零して、イきそうになった熱の塊を抜こうと腰を引く。

「待っ、てよ…」

もっと繋がってたくて、引こうとする腰に脚を絡めて引き寄せた。

「…総司」

「このまま、…出して」

僕の言葉に、左之さんは瞳を僅かに瞠目させたかと思うと、息も詰まりそうなほどの甘い瞳で微笑んできた。

「…淫乱」

「っ…どっち、が…」

言葉の途中でまた突かれて声が途切れる。

「…は、…ッ」

奥を先端で擦ったまま、抱き締めて身体を預けてくるその背が、重さが愛しくて抱き寄せた。

「ん、…」

じわりと中に広がる熱い感触に、微かな吐息が零れる。

二つの荒い息が、ひとつになる。

降って来た口唇に、口を開いて応えて舌を絡めて。

もっと、と強請って背を更に引き寄せた。



僕に乗る左之さんの身体の重さが嬉しい。

離したくないと、思った。

抱き寄せる腕に力を込めたら、肩口に顔を埋めた左之さんが耳元で笑う。



「…重いだろ」

「重いけど、…離さない」

「…何だ、ソレ」

「離したくないの」

「…総司」

「……だから、もうちょっと…このまま」

「あぁ、…そうだな」

「今ね、……何だか、すごく良い気分なんだ」



胸に頬を寄せると、背中に回された左之さんの指先に力が込められて、抱き寄せられる。



「総司、…愛してる」



耳元に吹き込まれる低い声。

この声で名前を呼ばれるのが、僕はすごく好き。

低くて穏やかで、酷く優しい声。









外は雨。

静かに降り続く。



しとしと。

しとしと。



もっと降ればいい。

いっそ止まなきゃいい。

雨の日は、かったるいから。

何もしたくないから。

こうして、抱き合うこと以外。

ベッドの上で裸になって腕を絡めて抱き締め合う。

汗で濡れた肌も、熱を持った肌も、左之さんのだから気持ち良い。

もっと熱が欲しい。

もっと、もっと。

こんなのじゃ、足りないよ。









「ねぇ左之さん、…もう一回しない?」





答えの代わりに、笑みを浮かべた口唇が、優しいキスをくれた。






















原沖

壱万打企画。

[原沖設定]

原沖なら何でもOK、と言うことで

リクエストをいただきました。

予想を裏切らず、やはり

エロになりました(笑)

      SSL設定にしてみました。

原沖はラブラブ幸せで

アダルトな感じが理想です。(笑)

リクエストありがとうございました。








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