個人的ちとくらまとめ(?)


2011/11/23 20:40



 好き、と言われるたびにどうしてか胸が痛んだのを覚えている。耳慣れないイントネーションで繰り返される睦言(むつごと)は、静かに静かに耳を打って、じんと目蓋をしびれさせて、どうしようもなく泣きそうな気分にさせたのだ。
 どこか遠い眼差しも、独特の話し方も、およそ俺の人生の中で関わることなんてないはずだったそのエゴイスティックで純粋な人間性も好きだった。
 正直に言えば初恋じゃない。最後の恋でもないだろう。でもこんな風に、最初から別れる時が来ることを知っていながら、それでも手を繋がずにいられないような恋はきっともう一生しないのだ。そのことを繰り返し反芻して、飲み下して、心の軋んだ音を何回聞いただろうか。あの頃、中学生だった俺は、本当に千歳千里が好きだったのだ。

 いつしかそれは、過去になった。



 昔書いた鬱々とした白石の話。
 ちとくらは私の中だとあんまり幸せではないというか、二人でいることはとても幸せなんだけど、確実に訪れるそう遠い未来でもない離別を二人して認識してるから、何をしててもそこはかとない悲しみがつきまとうっていうような感じ。
 本当はこの上ない『他人』で、関わるはずもないタイプで、なのに手を繋いでしまったのがあの二人。だと思っています。手を繋いでいてほしいだけ。離さないでいてほしいだけ。

 慈しむって言い方が似合うCPだと思うなぁ。



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