ここは普通にみたらしにするべき?
でもさ、こっちの胡麻もおいしそうなんだよねぇ。

・・・よし!
最初の勘を信じて、みたらしにしよう!!


意を決して、パクリ、と一口。

すると、みたらし独特の甘さが口の中に広がった。



「んー! おいひいれすー!」

「それはよかったよ。」



ニコニコニコ、と笑いながらマツバさんは答えてくれた。

団子も魅力的なのだが、私にとっては目の前で微笑んでくれるマツバさんの方が、遥かに破壊力が高いと思うんだ。



「にしても、ナマエちゃんが団子好きで助かったな。」

「そうですか?」

「あぁ。 1人だとこれは少しキツいからね。」



苦笑して、団子の山に目をやるマツバさん。
金髪の彼につられて、私も団子の山を見る。
私は甘いものが大好きだけど、さすがにあの量はなぁ、と思ったので、同意の意を示して曖昧に笑っておく。


どうやら今日は、彼がジムリーダーに就任した記念日?らしく、色々な人(主にイタコのおばちゃん)からお菓子やら何やらが送られてきていた。
それをまったく知らなかった私は、何か贈った方がいいですか?、と紫マフラーの彼に尋ねれば、「この山の処理を手伝ってくれ」と真顔で言われてしまった。
なので、私は恐れ多いと思いながらも、それの処理を手伝っているというワケ。

彼がジムリーダーになった記念日というだけで、こんなに贈り物がくるんだから、バレンタインデーなんかも修羅場と化してそうだなぁ、と思いを馳せてみる。


ふと、彼の隣にいるゲンガーを見ると、団子をうれしそうに食べていた。
彼のポケモン達は甘いものが好きなようだ。

ちなみに送られてくるものとしては、和菓子が一番多くて。(エンジュだからかな?)
とりあえず、目に付いた団子類から片付けていこう、というのはマツバさんの作戦らしい。

あっ!
付け足しておくと、別にマツバさんは甘いものが嫌いというワケではないからね!
ただ、この量のお菓子を1人だと処理するのに時間がかかる、という理由から私やゲンガー達に手伝ってもらっていうんだろう、と考える。



「甘いものは基本的になんでも好きなので、こーゆーお手伝いならまかせてください!!」



5本目の団子に手を伸ばしながら、マツバさんに言う。

嫌々付き合わされてるって事じゃない、と一応伝えておかなければ。
思いは口にしないと、相手にはわからないし。



「それは頼もしいな。」



私の発言にマツバさんは、にっこり笑って答えてくれた。


ぐはぁ!!

こうかは ばつぐんだ! ▼


マツバスマイルによってHPが赤になってしまった私は、それを回復させるために、さらに団子を食べるのだった。










甘いもの記念日
(私って得役かも!?)






「#ファンタジー」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -