*新作ポケモン『黒・白』のネタを若干含みます







これはあるジムで見られる日常の話である。



「ひーまーーー。」

「俺もそう思う。よし、この目障りな赤いもじゃもじゃでもちぎるか。」

「なんでそうなるんだ!ナマエも『ナイスアイディア!』見たいな顔するな!!」

「だって暇なんだもんー。」



神聖なジムの中に不釣合いな、ぐだぐたと暇そうにしている3人組がいる。

金髪の男性がここのジムリーダーである、デンジ。
あまり強そうに見えないと思うが、シンオウ最強のジムリーダーの名で通っている。
赤いアフロなのが、四天王であるオーバ。
本来ならリーグにいないといけないはずだが、このところ挑戦者がいなくてこのナギサジムに遊びに来ているらしい。
最後はこの二人と一緒に居る女性、ナマエ。
彼女は所謂、幼馴染。一応は一人前の研究者なのだが、腐れ縁というやつでいつも一緒につるんでいる。

彼らはこれと言って特にすることもなく、冷暖房がばっちり完備されているこの空間で暇を持て余していたのだった。



「そうだ!連想ゲームしよ!」

「「は?」」



ナマエの突然の申し出にポカン、とした顔をする二人。



「えっと・・・、ゴムゴムの実!はい、大場さんどうぞ。」

「俺はオーバだ!!ゴムゴムの実と言われれば、ルフィだろ。」

「随分と普通だな。」

「私もそう思う。でも、連想ゲームとしては間違ってないよ。」

「それ、貶してるの、誉めてるの?」

「「どっちも。」」

「もうやだ、この二人・・・!」



こういう風に言い合えるのも、ノリが無駄にいいのも、昔からの友達であるからだろう。



「じゃ、さっきのは練習でこれから本番ね。」



あれは練習だったのか・・・、と不覚にも同じことを考えた金髪とアフロ。



「えーっと、次は・・・、北斗神拳!デンジさん、どうぞ。」

「(また渋いのが来たな・・・)お前はもう死んでいる・・・。はい、アフロ。」

「だから俺はオーバだ!」



ナマエの女性らしからぬチョイスに何もツッコまない二人。
おそらくこの類の発言には慣れているのだろう。

次をデンジから振られたオーバは少し考えてから、



「あべし!」



と叫んだ。



「ひでぶ!」



それにナマエが応える。



「ポカブ。」



金髪はやる気なさげに言葉を投下した。



「何であんたが知ってるんだ!!」



ナマエの鋭いツッコミ。
デンジは不敵に笑って、一言こう呟いた。



「俺は情報にはうるさいからな。」



ナマエは悔しそうな顔を浮かべるが、それは少しの間だけであって。



「くっ・・・!しかし、面白かったからゲーム的にはアリで!!」



彼女は満面の笑みでOKサインを出した。



「さんきゅ。」

「なぁ、なぁ。“ぽかぶ”って何だ?」



空気だったアフロが帰ってきた。
彼の頭にはクエスチョンマークが飛び交っているように見える。



「ちょっと聞きまして、今の言葉。このお方はまだ知らないそうですのよ。」

「遅れてるな。」



ふざける二人。



「そうだなぁ・・・。プリン買って来てくれたら教えてあげる!」

「肉まんも宜しく。」

「俺はパシリか。」



まったく、なんで俺が・・・。といいつつも立つアフロ。
オカン体質なのだろうか。



「買って来たらちゃんと教えろよ!!」



お前らだけが知ってるってのはなんか腹立つんだからな!、そう言って出て行った四天王。

その背中を見送りながら、イッシュ地方ネタはまだまだ使えるな・・・、そう思ったデンジとナマエだった。










知る者と知らざる者
(「デンジはレシラムとゼクロムのどっちがいい!?」「俺はどっちも欲しい。」「お前ら、何の話してんだよ!!」)





∵やってしまったポケ新作ネタ。基本的にネタバレには考慮してないサイトだけど、一応ワンクッションは入れておいたんだよ!
(追記:無事発売されたので、ちょっと注意書きを変更)
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