*夢羽宅のチトミちゃんお借りさせて頂いてます!



「チトミさん」

此処もすっかり寒くなってしまい言葉を吐き出す度に白い息が見える。そんな中、私は彼女の後ろ姿を見付けて駆け寄りながら声を掛ける。そうすれば、「シラユキちゃん、久しぶりね」と変わらない笑顔で此方に振り向いてくれる。


「お久しぶりです。あの、」

「どうしたの?」

二つに分けられたピンクの髪が揺れる、綺麗に手入れされているのだろう。見るからにサラサラなのが分かる。丸い宝石のような目が私を捉えて、女である私までもが見惚れるようなものだ。すらっとした身体に高い身長はまさにモデルと言うべきなのか。可愛さと綺麗を持ち合わせたような方だ。


緊張なのかあの、やらその、などしか口から出ない私に対してチトミさんは頭にハテナマークを浮かべている。ああ、駄目だ。いい加減に言わなければチトミさんを困らせることになってしまう、と一度小さく深呼吸をし気持ちを整える。言うんだ、と自身に言い聞かした。



「…あの、誕生日おめでとうございます」


言葉と共に突き出してしまうような形になりながらチトミさんへと手に持つ袋を差し出せば、突然のことで吃驚した様子で目を見開いたチトミさんが目に写る。私はと言うと意外にも冷静で、自身でも驚いた。


「…覚えていて、くれてたの?」

「はい、あの…つまらないものですけど」

「ううん、ありがとう!」


嬉しい、と笑みを浮かべるチトミさんに此方まで笑みが零れる。渡せて良かったと心から思えたのだ。開けて良いかな?とチトミさんの問いにはい、と答えれば器用に袋を開けてゆく。綺麗に折り畳まれる袋と手には私がプレゼントしたものが握られた。

「ありがとう、シラユキちゃん」

「いえ、チトミさんの好みかどうかが分からなくて」

きらり、と光るのは淡いピンク色をしたイヤリングだ。どういったものを買えば良いのか、こういったことを指で数えるほどしかしたことがなく、分からなくて一週間悩んだ末にこのイヤリングに決定した。本当良かったのかと不安になる。

そんな私の気持ちを知ってか知らずかチトミさんはにこりと笑うと早速耳にイヤリングを付けたのだ。きらり、とまた光る。



「似合うかな?」

笑うチトミさんはとても綺麗だ。

end

意味が分からない話過ぎてすまないそして初なシラユキとチトミちゃん!チトミちゃん誕生日おめでとう!

お借りさせて頂きありがとうございました!
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