「ワンピース学園からの転入生!?」
新学期が始まって、二ヶ月。6月雨が降りそうなじめじめした時期に、転入生が来るって聞いた。
しかもあのワンピース学園からの転入生ときた。
どんな奴かと思ったら、かなり可愛い女子だった。
「なんでまたウチなんかに…」
「……」
教室へ向かう廊下。
その子…真威の隣を歩きながらきいた。
「……疲れるから」
「…は?」
真威は無表情のまま、呟いた。
「勉強、勉強って…疲れる」
そりゃあ、あの名門ワンピース学園に通わせる親だもんな。
勉強しろってうるさいんだろーな、うん。
「父さんも母さんもお医者さんで、後継ぎって言われてた兄さんが死んで…
期待が一気に私に向いた。兄さんがいた頃は、私なんか見向きもしなかったくせに…」
複雑な事情があんだな。
そーいや、コイツ笑わねぇな。
「だから親と縁切って、ココに来た。」
「ふーん」
笑い方も忘れてたってか?悲劇のヒロイン気取りですか、コノヤロー……なんつって。
ま、こんな子だからこそウチのクラスにいれる事になったんだろーな。
教室のドアを開けて教卓の前に立って真威の紹介をした
「転入生の真威な。仲良くしろよー」
「……」
真威は挨拶もしやしない。ここは、よろしくぐらい言うだろ〜
「はいっ!真威の趣味はなんですかィ?」
珍しく起きてる沖田が、真威に質問をする
真威はまた無表情のまま
「…読書。」
「好きな食べ物はなんアルか?」
「…別に……」
「好きな色は?」
「……白…」
「嫌いな物は?」
「………幽霊…」
あ、俺も。
じゃ、ねーや。
「好きなテレビは?」
「……………アニメ」
返事がかなり遅いよな。
こんな感じの子なんだろーな。
「彼氏は「いません」
早っ。
返事、早っ!!
「よ……」
「?」
「よろしく……」
月は太陽へ飛んでいく
こいつらだったら問題ねぇか。
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