「ナマエ!!」 「ル、ルフィ!」 観客席は暗くて本人とは断念できなかったが、この声はルフィだ。「売り物だぞ!」脇から声が出ると、鎧があたしに襲い掛かってきた。手を出してもいいのだろうか、「ナマエチン!」ケイミーの首と、わたしの腕からピピピピという機械音が聞こえる。ケイミーは顔を青くして怯えている。会場が明るくなり、観客席にいる人達の姿が見えた。 「しまった…!」会場を一辺する事は時間的に無理がある、「ナマエ!」ルフィの声ではない、 「ロー、さん…?」 瞬間になにかを感じる。ケイミーを撃とうとした女は倒れ、壁から二人、現れた。「ホラみろ巨人君。会場はえらい騒ぎだ」「…おじいさん」おじいさんがハチ!と声をあげたので、わたしもおじいさんの視線の方へ向くと、そこにはケガをしたはっちんがいて、チョッパーがいる。 「さて…」 「…っ、」 兵士達が一斉に倒れ、あたしはビリビリと響いている身体に驚いた。ローさん達は倒れていない。なんでか懐かしい気がした。ぼー、っと立っていたらケイミーの首輪とわたしの腕輪が外れている。頭がくらくらとして、会場を見つめると、おじいさんは、はっちんの側にいた。「おーいナマエー!」ルフィはちぎれるんではないかと思うほど手を振るのであたしも控えめに手を振り返して、観客席へ下りた。 「犯人は速やかにロズワード一家を解放しなさい!!直『大将』が到着する、」 大将、黄猿でなければいい。 「ナマエ!」 立ち上がる、ローさんを、見る。「こっちこい」たかが数時間いなかっただけなのに、なんでこんなに懐かしく感じるのだろうか。「は、はい」「……ハア」溜め息をつかれてしまった。あたしだって溜め息をつきたい。「、なんで、」 「お前がヒューマンショップに売られてるというのが耳に入ったからな。まさかとは思ったが、そのまさかだ。……お前を船に乗せてから災難ばかり…だが、悪くない。」 「……、褒め言葉?」 ローさんは綺麗に笑わないで、ニヤリと笑った。外からガヤガヤとした声が聞こえ、「表の掃除はしといてやるから安心しな」と誰が言う。あれ、キッドの声?その声にカチーンときたローさんは目を閉じ、開き、「いくぞ、……ナマエ」と静かに言う。「…はい!」 外に出ると、海軍がたくさんいるじゃないか。ローさん、キッド、ルフィが言い合いをしている間に三発の迫撃砲撃たれた。シールドを出そうと一歩前に出ると、ローさんはわたしの前に手を出し「いい」とだけ言った。 後ろにいたベポ達に寄ると、キャスケットがわたしの頭に一発を殴り「ばーか!」と言う。 「ROOM……、シャンブルズ」 「えっ…」初めてローさんの技を見た。ルームは知っていたが、シャンブルズ、は知らない。「ローさんかっこいいじゃん」「…ナマエ、それ本人の前で言ってみろ。すごい事になるぜ…」 「どうして?」 「お前がオークション会場にいる事知って一番焦ってたの船長だからな」 「あーあー暴れちゃって船長…」振り返ってみると、そこには機械やら剣やらがぐちゃぐちゃにばらまかれて、三人は自信あり気に立っている。しかしルフィが小さくなっているようだ。煙の中からまたたくさんの海軍が現れ「海賊共を討ち取れ〜!」という叫び声でまた戦闘開始だ。 一人の海軍がキッドに向かって走っていく。キッドにローさんはルフィの方を一斉に向いた。そしてローにも海軍が近付いてきた、わたしは体が勝手に動く。隣にいた筈のキッドの仲間達(クルーと言った方がいいだろうか)は一足先なキッドの元にいた。「トラファルガー・ロー!さっきはよくも同胞を!!」 「ナマエ!」 「まかせて!」 回し蹴りを入れてやると、案外敵はすんなり倒れてくれた。手を上げ「ランス」と、唱える一気に下に振り下ろす。光と塵でできた槍が周りの敵に落ちていき、大体な数を減らせた。「あぶないよナマエ!」「うん?」ドガ、振り返るとベポの足が見え、下を向いてみると、海軍が一人倒れている。「…ありがとうベポ!」「アイアイ!」 ローさんが会場の方へ足を向ける。「どこ行くの?」「…最後に麦わら屋と話しなくていいのか?」「……してくるっ」 「ルフィ!」 「おぉナマエ!」 「短い間だったけど、楽しかったよ、どうもありがとう!」 「ああおれもだ!また会おう!」 「うん、次は新世界で」 急いでローさんのところに行くと、あの貴族女に引かれていた巨人さんがローさんの部下になる発言をしていた。「お前は…」「…解放されたの?よかったね、巨人さん」「ジャンバールと呼べ」「やだ長い名前。ジャンでいいよ」「好きなように呼べ」 「この場から離れる。いくぞ」しかし敵は簡単に行かせてくれないようだ。もう一度手を上げ、振り下ろす、無数の槍で広範囲に渡って海軍をやっつけた、「よくやったぞナマエ!お前最高だ!」キャスケットがあたしの背中をビシバシと強い力で叩くので一発お返しにキャスケットの背中を思い切り叩いてやる。 「走れ、敵はまだいる」 倒れていた海軍の銃を奪って弾があるか確認した。使えそうだ。「ナマエ」ペンギンが銃を不思議そうに見てあたしに「使えるのか?」とバカにしたように聞いてきたので使えるよ、と言い後ろを向き一人の海軍に向かって一発撃つ。倒れている別の海軍から弾を奪ってポケットにいれてペンギンと再び走る。 「……、ワーク。」 あたしの前に立つのはワーク、二刀銃をあたしに向けている。わたしも引き金を引きワークに銃を向けた。海軍の銃だ、良い製品だろう。「決着をつけないっすか、ナマエさん」ワークの銃は下りないので、あたしもそのまま銃を構えた。ジャンが攻撃をしようとしたが、それはローが止めてワークに声をかけた。 「ワーク。」 「…ええ、ナマエさんを殺すつもりでやってきたんです。引くわけにはいかない。これがおれの任務っす」 ベポの悲しそうな表情がワーク越しから見える。「…せめてこれくらいしなくちゃ兄貴に、悪いしな。」ワークが引き金を引く。 ◇ |