ノイズ | ナノ


「ユースタス屋、今回ばかりはおれでも大目にみれねェからな。」


人のクルーを、女を、手ェ出そうとするなんて考えなれねェ。キッドはそれを聞いて笑い、ローさんに向かって「何言ってやがんだ!おれらは海賊、人のものを盗むのは基本的な事だろうが!」それを聞いたローさんはあたしの手を握り、キッドを背にして歩き出した。またな、ナマエ、とキッドに言われ、軽く振り向き頷く。

しばらく歩き、もうすぐで病院につくところでローさんの足は止まり、少し汗ばんだ手を離したいと思ったがダメだった


「危ないことするな」


手に厚みが加わり、強く握られた。あたしはしてないと言えど、意味がわからないと言えど、ローさんを心配させてしまったのだ。「ごめんなさい」そういうとローさんはあたしの方を向いて、右手のみ、あたしの頭を抱く。ポンポンと、いつもの優しい手つきであたしの頭を優しく叩いた。


「帰るか。病院に」
「うん。おんぼろだけどね!」


ローさんとあたしは笑い合った。ローさんが頭を離しあたしの顔をみた途端目を開いて「おま、」え、が抜けている。ローさんはあたしの顔をまだまじまじと見ている。


「お前、顔、赤いぞ」


ローさんがニヤニヤとして、あたしの髪を一撫でした。あ、まじで。顔を隠すあたしに、ローさんは満足そうにあたしに「可愛いな」と言われるのと同時にあたしは自分の顔の温度があがるのがわかった