ノイズ | ナノ


ローさんに計算してもらったのをコックさんに渡したら、少し微笑んで「ありがとう。ごめんよ」といい奥の部屋に入っていった。さっきローさんがあたしに、お前はホントに暴れすぎんなよ、と言った(あたしはそんな性格してません)


外に出ると、ベポ、キャスケット、ペンギン、そしてローさんがいた。「ナマエは今回おれが見る。お前らは船番だ」「え〜また「キャスケット」「…アイアイ」ローさんの一睨みでキャスケットが黙まった。
風が吹く。一瞬大きな風があたしの髪をなびかせる


「(…臆病な風…)」
「ナマエ?」
「あっ、ベポ!何?」
「あの向こうに見える島がナマエが行く島だよ!カラフルな島みたいだね」


「どれどれ?」ベポが双眼鏡を差し出してくれた。が、あたしにはいらない。あたしは能力でぎりぎり5kmまで遠くを見る事ができるからだ。


「ズーム」


ベポが、目ズームできるのすごいすごい!と褒めた。まあね、と返事したが、たったの5kmとも考えられる。もう少し遠く見えたらなあと不満にも思っていたのだ。「楽しみだなあ。ね、ベポ」そう言うとベポはしょんぼりして「おれ今回行かないから」と言う。知ってたけど


「どうせ食料調達の為だよ!すぐ帰ってくるよ!」
「そう…かなあ」
「そうだよ!」

ベポが嬉しそうに笑ったのであたしも笑った。ガタ、と音のする方を見ると、ローさんだ。


「……おい、あれ」
「え?何……う、う、う、ううううそ。うそお!まじかああ!」
「…なんだ?ナマエ、お前、あの…」


キャスケットもペンギンも驚いている。あたしだって驚いている。でもそれ以上にローさんの方が驚いている


「ナマエ、ユースタス屋と知り合いなのか?」
「あたああたしだってあの人苦手なんですよー」


ローさんが頭を抱える。「ばったり会わなきゃいいんだが」あたしもそう思う


「ナマエ、どうやって知り合った」
「ローさんがあの島に来る一週間前ぐらいに」


「じゃあなんで今頃あの島に…」知るかあたしが知るか知りたくもない


「…で?クルーの誘いがあったのか?」
「ううん」
「じゃあなんで知り合いになんかなった?」


うぐ、まだ聞くのか。あまり言いたくない「ナマエ言え。命令だ。」まだローさんの海賊団のクルーになてつもりはないんだけど、とりあえず、


「……おれの女になれってお誘いが…」
「ふうん」
「へー」


「「「えええ!?」」」
「予想通りの反応…」
「あの野郎バラバラにしてやる…!」


ローさんこわ…がし!強く両肩にローさんの両手が置かれ「何かされたか?」と鬼の角が生えそうな勢いで言うので、あたしは冷や汗をかきながら口を開く。


「なんかピアス開けられて」
「あいつにか!」
「(ひいいい!)そそそそうです!」
「見せてみろ…これか!くそユースタス屋…うちのクルーに何してんだ…!」
「ひいいいい鬼の角がああ!」



「なあペンギン。キャプテンキッド…ピアス開けてたっけなあ」
「ああいう奴はなんでもできんだよ」