あたしが育った島以外の島に行くのは初めての経験で、それと同時に海賊が海軍に逃げながら過ごさなくちゃいけない事をローさんから聞いた。「雑魚は無視しろ」つまりは強い奴相手はやめろ、闘うなと言うことだ。しかしあたしはまだ賞金首にすらなっていない。狙われる心配があるのだろうか 「ナマエちゃん、ちょっといい?」 コックさんがあたしを呼んだ。近寄ってみるて紙に数字を書いている。何か計算してるみたいだ。「おれ違う用事があってそれしなくちゃいけないからさ、ナマエちゃんこれやってくれる?」「……あ、はい…」渡された2枚の紙、 「平均求めておいてくれ。次に着く島で食料調達するだろ?それに必要なんだ。」 あたしは計算ができない ローさんの部屋の前に止まりコンコンと2回ノックをすると中から入れと短い返事が聞こえた。ベポもキャスケットもペンギンも手が話せない状態だったし他の皆だってそうだった 「なんだ?次から次へと。忙しいやつだなお前も」 「平均ってどうやって計算するの?」 「全部足してその数分割る。これもできないのか?」 「割るって何?」 本に目を向けていたローさんがあたしを見た。まじかよと小さく呟きさっとあたしが持っていた2枚の紙を取り上げた。紙に書いてある数字を確認して、あたしをチラリと横目で見る。 「…計算できないのか」 「う、うん」 「……わかったおれがするからどっかに座ってろ」 カリカリと紙に書いている。簡単なんだろうか。あたしは足し算引き算しかできない。島では計算なんて必要なかったから。 数分経ってローさんが笑いながらあたしの名前を呼んで「こい」と言うのでローさんの背中越しにローさんが計算した紙を覗いた。 「?終わったの?」 「ナマエは食べすぎだな。なのによく太ってねぇなぁ」 「だ、だって食べちゃうんだから仕方ないでしょ」 「まあそりゃそうなんだが」 ローさんがあたしに計算し終わった紙を渡して「ナマエちゃんはお勉強が必要ですねえ」と言い放つ。勉強は嫌いだ。(引き算のおかげで大嫌いになった) 「島に着いたら本屋行って勉強の本買うかな」 「いやだあ!」 「せめて割り算ぐらい…もしかして掛け算も、」 「うん」 「ほんとかよ…」 できなくて悪うござんした!それより勉強免れる方法ない、かなあ ◇ |