「この船の未来は深刻な状態にある」 「何が?」 「誰かさんがこの船の食糧を食べつくすつもりだ」 「え?誰が?」 「お前がだ!!」 ローさんがあたしに向かって鬼の顔に鬼の角みたいなのを出して怒った。あたしは食べつくすつもりなんてない。むしろこの船の食糧が少なすぎてあたしを飢え死にさせる気なのかと思うぐらいだ。 「魚だけじゃ足りないんだよ。ナマエ、お前夜中こそこそ冷蔵庫あさってないか?」 「……海賊ってさ、他の船の海賊の食糧とか盗んでいくって、本か何かで見たことあるよ」 「お前ら!海賊船探せ!」 「アイアイサー!」 ナイスアイディアあたし!アイディアマンだな!……それにしてもお腹空いた。自分で魚でも釣って自分で食べよう。自給自足っていうのかなこれ 立ててあった竿を取って餌もつけずにそのまま海に放り投げた。ん?んん?重いぞ?「ベポ!なんか、重い!」「え!?ちょっと待って!」重くて引き上げられない。ベポも駆けつけて一緒に引き上げる 「わ、これ、ほんと、重…」 「何してんだベポ。…魚か?」 「だったらもっと暴れると思うんだけど…、って、わ!」 「ナマエ!!」 あまりの重さに船から落ちた。やばいあたし能力者だ…、溺れる、……あれ? 「あれ、溺れない。何で?浮かぶし泳げる気がする」 「は!?…は!?」 「って事はナマエは能力者じゃないって事?」 「いや、でも…」 「とりあいず船に戻りたいんですけど」 船に引き揚げてもらって、皆が着ているつなぎを着た。ベポは予想以上に心配してくれて可愛いなあと思って抱きついていたらキャスケットが大丈夫か大丈夫かとクッキーをくれた(多分キャスケットは作ってない) 「あ、おいしい」 「あれローさんは?」 「なんか考え事した顔で自室に戻っていったぜ」 ◇ |