夜、どんだけお酒を飲まされただろう。水を交互に飲みながら何とか少しの酔いで済んだ。ベポなんてベロンベロンに酔ってそこらへんで大きないびきをして寝ている。他のクルー達も寝て、少し幸せそうな顔して寝てるな。酔ってるからか。 部屋を出て月に照らされて光り、揺れている海を見る。初めて船に乗って、初めて海を間近で見る。あ、すごい蛍光色の魚が群れで、 「どうだ。おれの船の乗り心地」 「ローさん!魚が、蛍光色!」 「まるでガキだな。まあ旅してればこれよりももっとすごい魚いるぜ?」 「へえ…」 「すごいだろ?海ってのはよ」 「そう、だねえ」 「あと一週間したら島がある。お前の島とは違って大きくて海軍も度々立ち寄る島だ。行くか?」 「あたしに聞く?」 「ナマエはあの島以外行ったことないだろ?だから聞いてんだよ」 ローさんは優しい。あと一週間、この船にいるっていうのも飽きるんだろうなきっと。 「うん、行きたいな」 「じゃあ行くか…あー飲みすぎた。今日は寝るか」 「そうだ。あたし寝るとこあるの?」 「………」 「……まさか」 「……あると言っちゃある」 「ほんと?じゃああたしも寝ようかなー」 「……悪いな」 「え?」 「嘘だああローさんと同じ部屋なんて…!」 「黙れ。寝ろ。今回はベット貸してやる。」 「あれ?じゃあローさんは?」 「床で寝る。気にすんな」 「わかった。気にしない」 「お前…」 ◇ |