「起きたか」 目を開けるとローさんと白い狼と白熊、ベポがいた。 「とりあいず応急処置しておいたからな。あとは自力で直せよ」 「……ここは、」 「おれの船だ。あの村では村長がお前を色々悪い風に言ってたんでな。とりあいずここで処置はさせてもらった。文句言うなよ」 「そう、ありがとう…そうだ、ステファさんは」 「そこの狼が殺した。あいつは元々賞金首の海賊だったらしいしな。おれがやってもよかったんだが…」 「村長は?」 「気になるなら自分の目で確かめてこい」 「うん、そうする。ありがとう。」 ドアを開けて船を飛んで降りようとしたら、下には村長と、村のみんな、酒場で見るみんながあたしを見上げている。何だろう、あたし、「裏切り者だあ!」誰かが声を張り上げる。裏切り者?隣に白い狼がやってきてみんなを威嚇した。 「南の裏切り者め!」 「え…そん、」 「北側にいれないから南に受け入れたっていうのに…この死神め!」 白い狼が船から降りてみんなに牙を見せ先程よりも強く威嚇した。逃げだす人もいれば棍棒や包丁を持って応戦しようとする人もいる。なんで、こんな急に。あたしは、あたしはそんなにみんなに嫌われていたのだろうか、皆で笑い合ったのに、 「おいおい随分と反感抱かれてるな」 「……何、で」 「そりゃ北の奴助けたからだろうよ」 「助けてない…!」 「あの狼が、北側の森の番人だったらしい」 「…え?どういう事?何であたしを、」 「ならあの狼に聞けばいい。おれの話をまったく聞こうとしない。お前の心配しかしてないぞ」 ◇ |