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斎藤一


「はじめ」と、口に出したそれは音を作ることなく消えていった。ぐ、と口を閉じ、俺の肩に頭を預けて眠る一を起こさないように身体を支えれば。こてん、と。身体の力が抜けたように全体重を掛けてきた一の無防備さに軽く目眩がした。