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黒崎蘭丸


眠い腹減ったなんか食わせろ眠い。バカの一つ覚えのようにしきりに繰り返す蘭丸の口にキャンディを放り込んだのが今から数分前。むぐむぐと口を動かしながら、時折覗く赤い舌は見ない振りをして指を挟んだままだった本を再度開く、寸前。のし、と肩にかかる重みと鼻先をつく僅かながらの甘い匂い、と、蘭丸の匂い。すんすんと俺の首に顔を埋める蘭丸があまりにも無防備過ぎて心配になった、午前0時35分。