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井吹龍之介


「暑い」
横で聞こえた声にそちらを伺えばぱたぱたと下敷きで胸元を扇ぐ龍の姿があった。珍しく開いた胸元を必死にやり過ごして鞄を漁る。俺の行動に額に汗をかきながら見守る龍へ、首元を覆った髪を退けてそこに冷えピタを貼っつけた。

「う、わ」
だなんて。大袈裟に肩を跳ねさせた龍に笑みが溢れたある日の昼下がり。