志摩柔造 無言で頭を撫でる手に何度救われたか。ぎゅう、と掴んだ袈裟。助けてなんて、言わないけれど。黙り込んだところでこいつにはお見通しなんだろう。お疲れさんでした、あんさんは頑張りすぎですえ。へら、と眉を下げての言葉に鼻の奥がつん、とした。 <│back│>