井吹龍之介 背に回した腕に適度な重さが加わる。首元に顔を埋めた井吹は浅く呼吸を繰り返していて、余程具合が悪いのかと実感せずにはいられなかった。大丈夫か、との問いかけにも返事は聞き取れず。早く連れて帰ってやらなきゃなあ、と足はひたすら帰路を急いだ。 <│back│>