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加地葵


加地くんおめでとう、と背中越しに伝えてみた。僕の誕生日はもう過ぎましたよ、蛇口を留めて手を吹いて。きょとんと瞬きをした後にエプロンを脱ぐ加地くんの元に近付いてその身体を抱き締めてみた。くすぐったいです、腕の中でへらりと小さく笑みを浮かべた加地くんに俺の頬も自然と緩む。何度だって祝いたいんだよ、小さく耳元で囁けば、ふふ、と笑みを浮かべる加地くんに胸の奥が暖かくなるのが分かった。