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井吹龍之介


ふる、と震えた肩を見過ごすわけにもいかず。羽織っていた背広を井吹君へと手渡した、流石に肩へと掛けるのはおこがましいだろう、とかなんとか。あんたが寒いだろ、鼻の頭を赤くして言われた言葉に小さく笑いが洩れた。