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井吹龍之介


明日から十月か、そう言ったきり黙り混む井吹に首を傾げる俺。どうかしたか、と問いかけたものの一向に返事が来ない。井吹、と再度呼び掛けようとした直後ぎゅ、と手が握りしめられるのが分かった。秋だから、なんて訳の分からない言い訳と共に俯く井吹に、人肌恋しい季節だって言うしなあ、と逃げ道を与えた後に今度は俺から井吹の手を引いて抱き寄せてみた。