奥村燐
濡れちまった、だなんてにへらと笑う燐君に頭を抱えたくなった俺は決して間違っちゃいない。こんな天気の中外出てたら危ないよ、とどれだけ言ったところで燐君は聞く耳を持たなかったから当然と言えば当然だとは思うわけで。ちょっとしたお仕置き代わりにぎゅ、と尻尾を握って水滴を拭えばひくり、と可愛らしく身体を震わしたものだから、まあ今回は許そうかな、と思った。
濡れちまった、だなんてにへらと笑う燐君に頭を抱えたくなった俺は決して間違っちゃいない。こんな天気の中外出てたら危ないよ、とどれだけ言ったところで燐君は聞く耳を持たなかったから当然と言えば当然だとは思うわけで。ちょっとしたお仕置き代わりにぎゅ、と尻尾を握って水滴を拭えばひくり、と可愛らしく身体を震わしたものだから、まあ今回は許そうかな、と思った。