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井吹龍之介


こんな日にもバイトだなんてなあ、呟くと共にタオルを渡せば井吹は僅かに俯いた。お前が心配なの俺は、と。何故かしょげちまった井吹の湿った髪をぐしゃぐしゃにかき混ぜれば、俺はそういう気持ちには慣れてない、と小さく返された。その言葉がすごく、痛かったから。ぎゅうぎゅうに井吹を抱き締めた。