小石川健二郎
※女主
転ぶ、て思うた瞬間っちゅうんは人間案外と頭は冷静やったりするんやなあて血が滲んだ膝を見てぼんやりと思うた。勿論順位は最下位で、膝はズキズキしとる。あーあ、なんや虚しなってきた、てぼやけた視界を無視して顔を上げれば目の前にはケンジがタオル持って苦笑いしとった。なんやの、て。可愛らしさの欠片もあらへん言葉を吐いたウチにケンジはお疲れさん、よお頑張ったやん、なんて笑うから。どないしたって胸がぎゅう、てなるんはきっとしゃーない。
※女主
転ぶ、て思うた瞬間っちゅうんは人間案外と頭は冷静やったりするんやなあて血が滲んだ膝を見てぼんやりと思うた。勿論順位は最下位で、膝はズキズキしとる。あーあ、なんや虚しなってきた、てぼやけた視界を無視して顔を上げれば目の前にはケンジがタオル持って苦笑いしとった。なんやの、て。可愛らしさの欠片もあらへん言葉を吐いたウチにケンジはお疲れさん、よお頑張ったやん、なんて笑うから。どないしたって胸がぎゅう、てなるんはきっとしゃーない。